屋根選びで快適な暮らし【身体と心に優しい屋根選び】

新築
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今回は屋根材や屋根の形状の話です。

最初はあんまり興味もなかったです。
どれも同じだと思ったいたからです。
建築業者が家に合わせて作るものだとも思ってました。
打ち合わせで色々話を伺っていくと、決まりがあるそうです。

選択した屋根材によって屋根の勾配(後述)が決まってきたりするので、
気になる方は要注意になります。(当然、逆もあります)
屋根材に関しては熟考する方も多いと思いますが、
軒に関しては「おまかせで」になる方も多いかと思います。

外壁の寿命が長くなる、ひいては家全体の寿命に関わります。

そこで、屋根全体の良い所・悪い所を自身の経験と混ぜて、
ご紹介していきたいと思います。

屋根構造の種類

一般的に、「寄棟」「切妻」「片流れ」
の3種類の屋根を押さえておけば良いと思います。。

寄棟(よせむね)


屋根の頂上から4方向に面がある屋根の構造です。
良く見る屋根の構造の1つです。

屋根が4方向にあるので外壁を日差しから屋根が守ってくれます。
風や雨にも強い構造で、なおかつ外観がシンプルな屋根になります。
シンプルですので和・洋どちらでも使いやすい屋根です。
コスト面では不利になります。
イニシャルコストも切妻よりもかかりますし、
将来的なリフォームも屋根材が多い分、不利になります。
構造も複雑になり、雨漏りがしやすくなりがちです。
屋根裏が構造上、狭くなりがちなので、空気の流れが悪くなります。
湿気がたまってカビが生えたり、シロアリ被害の確立も高くなりがちです。
屋根裏収納などの活用も難しくなってきます。
太陽光パネルは設置面が少なめになるので注意が必要です。

切妻(きりづま)


屋根が三角形で、2面の構造の屋根です。
この屋根も街中などでよく見かけると思います。

シンプルな構造ですので、価格面で有利になります。
メンテナンスまで考えるととても優秀な屋根構造です。
シンプル故に、雨漏りもしにくくなります。
屋根裏も確保できるので、通気性も良くなり、
収納スペースも取れるので屋根裏を有効活用できます。
太陽光パネルも設置しやすいです。
和風・洋風、どちらでも合わせやすい屋根形状になります。
三角屋根ですので、屋根材に覆われていない場所は外壁が傷みやすくなります。
日当たりが良い端は、紫外線で傷みやすく、
日当たりが悪い端は、結露などで建材が傷みやすくなります。
シンプルな三角形状なので、家のキャラクター的に弱くなりがちです。

片流れ(かたながれ)


一面の屋根が、斜めになっている屋根構造です。
最近は結構よく見かける屋根形状かと思います。

切妻よりシンプルで価格で最も有利になります。
更にリフォーム費用も比較的安く済み、経済的に行えます。
屋根裏も確保しやすいので、収納スペースなどにすることが出来ます。
屋根が斜めになっているので、壁が高い側には、窓が取り付けやすく、
採光面で他の屋根より有利になります。
日当たりの良い面に、太陽光パネルが沢山設置できます。
斜め屋根ですので、屋根材は少なくて済みますが、その分、壁の面積が増えるので、
外壁材の設置面積が増えます。
日当たりが悪い側は、結露しやすく痛みやすくなります。
外壁も守りずらい構造ですので痛みが早くなります。
雨や雪にも注意が必要になります。
構造的に1方向のみに水が流れるので、雨どいが少なくて済む反面、
切妻と比べて2倍の水が同じ方向に流れていくので雨どいが損傷しやすくなります。

屋根の勾配(屋根の傾斜)

屋根の勾配とは「屋根の傾き」の事です。

屋根を考える際、屋根勾配も重要です。
昔ながらの表記方法で、「寸」の単位で表します。

10段階に分け、1寸~10寸勾配に分けます。
10寸は屋根水平より45°の角度の屋根勾配になります。

勾配を付ける理由は雨と雪を逃がすためです。

主に、「急勾配」「並勾配」「緩勾配」に分類されます。

急勾配(きゅうこうばい)6寸以上の勾配

勾配が急で、鋭角の三角形屋根になります。

勾配が急なので、水が留まりにくく、水はけがよくなる。
水が溜まりにくいので、汚れが落ちやすくなる。
カビなどの発生がしにくくなり、屋根材の耐久性が上がる。
雨漏りの危険性が減る。
屋根が高くなるので、屋根裏のスペースが確保できる。
屋根裏が広くなるので、断熱効果も高まり、快適な空間ができる。
面積が広くなるので、屋根材を多く使うことになるのでコストアップになる。
風の影響を受けやすくなるので、突風や、台風に注意が必要になる。

並勾配(なみこうばい)3~5寸の勾配

最も普及している勾配の種類です。
スタンダードな勾配になるので、デザイン的にも対応力が高いです。
最もバランスの取れた勾配の種類になります。

急勾配ほどではないが、水が留まりにくく、水はけが良い。
スタンダードな勾配なので屋根材の種類が豊富に選べる。
バランスが取れているので突出したデメリットが無い。
ただ、屋根の個性が出しずらいので、屋根材で工夫する。

緩勾配(かんこうばい)3寸以下の勾配

傾斜が緩く、平らに近くなる勾配の付け方です。

急勾配と違い、傾斜が緩い分、風の影響を受けずらい。
屋根の面積が少なくなるので、コストダウンにつながる。
水が留まりやすくなり、湿気などでカビが発生しやすくなる。
更に、雨漏りのリスクも高まる。
家がのっぺらとして、立体感がなくなる。
屋根材の選択肢が少ない。
屋根裏の確保が難しく、断熱効果も少なくなる。

以上が主な特徴になります。

急勾配と緩勾配はやはり逆の特徴が出ました。
屋根の役割を考えると、緩勾配は選びづらい感じです。

総合的に「並勾配」が最もバランスの取れた勾配の形になるかと思います。
迷ったら並勾配から選んで見るのも手だと思います。
我が家も「5寸勾配」を選びました。
立体感もあり、堂々とした風格も出て、機能的にもバランスが取れます。

勾配の付け方で、選択できる屋根材も変わります。
「瓦屋根にしたいのに、1寸勾配が良いな」などは難しいです。
必要最低勾配が屋根材によって設けられているからです。
4寸以上の勾配ならば、どの屋根材も使用できるようになります。

あまり話題にならない屋根のこだわりです。
注文住宅ならではの悩みであり、楽しみです。
ハウスメーカーの人とよく話し合ってください。



軒の役目

住宅の壁面などより出っ張っている屋根部分です。
軒が出っ張ると軒下ができます。

アニメやドラマなどで、雨宿りしている場所が軒下です。

軒の機能を紹介します。

日差しの調整

軒が出ていれば、日差しを遮ってくれるので、真夏の室内が涼しくなります。
部屋の中に直接紫外線が入りずらくなるので、床材や壁材の劣化を防いでくれます。

外壁の保護(日差しや雨など)
外壁も、紫外線や雨などが当たりずらくなるので、
劣化が少なくなり、耐久性が上がります。

雨の室内の侵入を防ぐ

軒が出ているので、雨が横殴りではない限り室内に入ってこないので、
窓を開けたりして換気などが出来ます。

以上の機能があります。

洗濯物を干して出かけても、すぐに濡れずに助かるかも知れません。

軒を付けるメリットは沢山あると思います。

しかし、良い事ばかりでは無いので、デメリットも

コストアップ
当然ですが、建材が多く使われるため費用は高くなります。
土地を有効活用できない
集合住宅などで敷地が狭いと、境界の制限で軒を付けると、
間取りが狭くなる為、軒の優先度が下がります。

建築環境によって変わってきますが、軒はあった方が良いかと思います。
付けられない場合は、外壁はサイディングではなく、タイルが良いかと。

タイルなら汚れや変色に強いです。また、水がしみこみずらいので、
軒が無ければそれほど気にならないかも知れません。

屋根材の種類

大きく分けて4種類に分けられます。

粘土系
スレート系
金属系
アスファルト系

以下で軽く説明をします。

粘土系

日本瓦と、洋瓦に大きく2種類に分けられます。
洋瓦は素焼瓦に分類されます。
更に3種類の製造過程があります。

釉薬瓦(陶器瓦)

瓦の表面にガラスの釉薬を塗り、高温で焼き上げた瓦。
瓦自体の色は赤茶色で、釉薬で色付けを行う。
釉薬の種類で色付けや、ツヤ出しが出来、選択肢が多いです。
表面がガラス層ですので防水性、耐候性があります。
メンテナンスがほぼ必要なく、耐用年数も長いです。

いぶし瓦

素の状態の瓦を焼き、その後、蒸し焼きして塗装した瓦。
銀色の独特の光沢があり、吸水性がある瓦です。
年月の経過と共に色あせていき、趣がでてきます。
冬場の時期になると、吸い込んだ水分で割れてしまう可能性もあります。
更に日当たりの悪い瓦にはコケが生えたりもします。
海岸沿いの方は、塩水も吸い込みますので注意が必要です。
和の住宅にマッチする瓦で、耐用年数は釉薬瓦より劣ります。

素焼瓦(赤瓦)

素の瓦をや成形して焼いた瓦。
いぶし瓦同様に、吸水性があります。

ですので、凍結や海水などの塩害には注意が必要です
フランス瓦やスペイン瓦も素焼瓦に分類されます。
カラーもバリエーションがあり、カラフルな印象の瓦です。
洋の住宅にマッチし、耐用年数はいぶし瓦と同じくらいです。

ざっくりこんな感じです。

瓦全般に言えますが、初期費用が高くなる傾向があります。
屋根材の中では重い材料ですので、屋根が重くなる分、
耐震性能が心配になってきます。

スレート系

簡単に言うと、薄くて平らなセメントの板の屋根材です。
「化粧スレート」「コロニアル」「カラーベスト」などと呼ばれます。
屋根だけでなく、壁などにも使える建材です。

天然スレートと人工スレートに分かれます。

天然スレート

天然の石を加工して作られた屋根材です。
天然素材を使用しているため高価ですが高級感があります。

塗装などのメンテナンスも必要ありません。
天然石ですので、重量があり耐震を考えた設計が必要です。

人工スレート

セメントを押し固めて作られる屋根材です。

重量が軽いので耐震性にすぐれています。
ラインナップが沢山あり、様々な機能やデザインから選べます。
費用も比較的安く出来ます。

表面が塗料で覆われているので、皮膜が劣化し、
定期的なメンテナンスが必要になります。
薄い板になるので、強風で物が飛んできたら割れる可能性が高いです。

天然スレートと、人工スレートでは真逆の価格と機能になります。

金属系

金属の代表はトタン屋根でしょうか。
錆て赤茶色になった屋根が見受けられます。
今では新築時には選ばれないとは思いますが…

一般住宅では「ガルバリウム鋼板」が提案されると思います。
種類が豊富でピンキリです。

トタン

比較的安価ですが、錆びます。
鉄にメッキをかけた屋根材になります。
昔は青や赤などカラフルな屋根がありましたが、
最近は見かけなくなりました。
錆びたトタンばっかりで、穴も開いてたりします。

ガルバリウム鋼板

比較的安価ですが、やはり錆びます。
トタンは鉄ですが、ガルバリウム鋼板はアルミ、亜鉛などを合わせた金属です。
断熱性や遮音性なども商品によっては他の屋根材と同等の性能です。
更に、軽量なので、耐震性も上がります。
種類も豊富で、様々な色やデザインがあります。
どうしても錆びますので、沿岸地域や、工場付近はリスクが高いです。
トータルバランスはとても優れている屋根材になるかと思います。

ジンカリウム鋼板(石粒ガルバリウム鋼板)

ガルバリウム鋼板より高価ですが、耐久性が上がります。
中身はほぼ同じ材質ですが、表面に石粒が付いているかいないかです。
「石+鋼板」の呼び方と同じものになります。
天然の石粒をコーティングしていますので、日差しや錆に強くなります。
石粒が断熱にも効果を発揮し、さらに色褪せが無いのも特徴です。
ガルバリウム鋼板よりも重くなりますが、
屋根材としては、軽量の部類になります。

銅板

神社仏閣などでつかわれている屋根材。
月日の経過とともに青緑色に変化していき、独特の風合いが出ます。
銅が酸化し錆びて青緑色に変化し、内部腐食を防ぎます。
その為、耐久性は高いです。
価格が高く、施工業者が限られるので、難易度は高いです。
軽量で、耐震性能が高い屋根材になります。

チタン

耐食性(錆びない)が金やプラチナと同等で、さらに軽量な金属です
貴金属から航空機など様々な用途に使われている金属です。
純チタンやチタン合金など様々な種類があり、どれも高価です。
加工が難しく、専用工具などで加工します。
普通の金属加工の刃なんかだと全く削れません。
一般住宅では普及はしていませんが、開発は行われているので、
近い未来には普及するかもしれません。

ステンレス鋼板

身近でさびにくい金属と言えばステンレスです。
キッチンなど水回りでよく採用されているので性能は知られていると思います。
絶対に錆びない訳ではないので注意が必要です。
特に「もらい錆び」には注意です。
他の金属が錆び、ステンレスに錆が移る現象です。
ただし、硬い金属になりますので加工が難しいです。
チタンほどではありませんが、専用工具で加工します。
また、価格が高くなり、敷居が高いです。

金属の素材は普及率が高く、可能性を秘めている屋根材です。
研究、開発が進めばそのうち、金属屋根だらけになるかもしれません。

アスファルト系(アスファルトシングル)

日本では普及していない材料ですが、北米だとシェアが80%を超えの普及率だそうです。
グラスファイバー(ガラス繊維)にアスファルトを染み込ませて、
石粒をコーティングした屋根材です。

ホームセンターにも売っていて、比較的安価で手に入りやすいです。

素材が柔らかく、割れる心配もほとんどなく、錆びついたりもしません。
石粒で覆われているため、傷がつきにくく、軽量で、耐震性能も上がります。
防水性能、遮音性能も高く、雨漏りや、雨音のリスクがすくないです。

カッターでも加工できるほど薄くて(5~6㎜程度)、曲面にも使用可能です。
(DIYで自分で切る場合は裏面から切ります。表は刃が通りづらいです)

施工方法が接着剤とくぎ打ちになりますので、接着剤が劣化してくると吹き飛ぶ危険があります。
台風や、強風には注意が必要になります。

カビやコケができやすいのも特徴で、定期的なメンテナンスが必要になります。

以上が主な屋根材の特徴になります。

まとめ

工法や屋根形状によっては別途工賃が取られます。
一覧表にまとめてみました。

粘土系 スレート系 金属系 アスファルト系
釉薬瓦 いぶし瓦 素焼瓦 天然スレート 人工スレート トタン ガルバリウム鋼板 ジンカリウム鋼板 銅板 チタン ステンレス シングル
価格/㎡ 6,000円~ 8,000円~ 5,000円~ 10,000円~ 5,000円~ 4,000円~ 6,000円~ 8,000円~ 20,000円~ 45,000円~ 10,000円~ 4,000円~
耐用年数 50年 30年 40年 半永久 20年 15年 20年 30年 60年 半永久 50年 20年
断熱 4/5 4/5 4/5 2/5 2/5 1/5 2/5 2/5 2/5 2/5 2/5 2/5
遮音 5/5 5/5 5/5 3/5 2/5 1/5 2/5 2/5 2/5 2/5 2/5 2/5
耐風 3/5 3/5 3/5 3/5 4/5 4/5 4/5 4/5 4/5 4/5 4/5 2/5
耐震 2/5 2/5 2/5 2/5 4/5 5/5 5/5 5/5 5/5 5/5 5/5 4/5
重量/㎡ 42kg 42kg 48kg 36kg 18kg 6kg 10kg 7kg 5kg 3kg 4kg 10kg
最低勾配 4寸 4寸 4寸 3寸 3寸 1寸 1寸 1寸 1寸 1寸 1寸 3寸

工法や屋根材のグレードによっては価格や、機能性が逆転したりします。
特に金属屋根は断熱材を入れると、瓦より断熱性も良さそうな性能になります。
取りあえずの目安程度に考えてください。

防水性能に関しては屋根材の劣化より接着剤やコーキングの劣化がほとんどだとおもいます。
屋根材自体の耐用年数が長くても、定期的なメンテナンスは必要になってきます。
屋根材がどれだけ長持ちしても、附随する建材が劣化したら意味がありません。
定期的にメンテナンスを行えば耐用年数も延び、コストがかからなくなるかも知れません。

家を建てるのに先のリフォームはなかなか考えられないと思いますが、
先々まで考えて心地よい家づくりを楽しんで下さい。

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